クリニックや病院の開業,廃業件数はコンビニの数よりも多い!オープンまでにやっておくべきこと
  • クリニックを開業しようかと悩んでいる
  • 今いる御客様や担当している患者様の一部は開業したら顧客になりそうだ
  • 新規開業すれば、うまくいくのかな?
  • クリニックの数は決して多くないのかな?

店舗数が多いことで知られているのが、美容院とコンビニです。

コロナ禍になってから、厳しい経営が続いていたクリニックが廃業に追い込まれるケースもあります。

他にも、後継ぎが見つからず、M&Aの相談も難しいため、廃業をしている医療機関もあります。

今回の記事では、病院、クリニックの開業、廃業の件数とコンビニを比較ながらご紹介します。

病院、クリニックの開業、廃業件数

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一般診療所のデータ

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開業するほとんどの医療機関は、一般診療所となります。

一般診療所とは、患者さを入院させるための施設(病床)を有しないまたは19床以下の患者入院させるための施設を有するものを指します。

「クリニック」「医院」と呼ばれている施設が該当します。

平成29年度のデータをまとめます。

新規開業7,674件
再開391件
廃止7,168件
休止955件

全体では、58件減少しています。

しかし、上記の廃止の中には、法人なりしている一般診療所も含まれているため、休止や廃止の件数が全て廃業ということではありません。

個人開業の歯科診療所を含めた医療法人数は、平成31年3月末日時点で、54,790件といわれています。

開業、廃業件数の調べ方

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医療機関に特化した開業、廃業の件数をリサーチする方法をご紹介します。

地方厚生局のデータを確認

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厚生労働省では、毎月保険医療機関一覧データを更新し、公開しています。

「保険医療機関一覧」は、Excel形式でダウンロードすることが可能です。

診療科

名称

住所

電話番号

医師の数

開設者の指名

管理者の指名

病床数

などのデータをまとめて確認できます。

合わせて公開されているのが、「新規指定・廃止・辞退・取消一覧」です。

こちらのデータでは、「保険医療機関の他にも保険薬局も含めた一覧表」が公開されています。

廃止をした年月日も記載されています。

診療所勤務医の平均年齢

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診療所における医師の平均年齢は、59.6歳です。

病院に勤務する医師の平均年齢は、44.5歳です。

こうしてみると、医師の市場でも、高齢化が始まっていることは間違いありません。

新規開業は2020年以降増えている?

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新規開業は、別の会社の調査結果によると、2021年6月~2022年6月にかけて、2,303件ありました。

つまり、年間2300件の新規開業している医療機関があります。

もちろん、「診療科目」による偏りもありますが、安定的に増えているとも言えます。

開業地域における差

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医院の経営において、対象の患者様の数も重要になります。

人口減少が加速している地域については、「地域医療情報システム」を利用することで、人口と医療機関数を確認することができます。

中でも新規開業において重要なデータの一つに、「受療率」があります。

受療率とは、調査日当日に、病院、一般診療所、歯科診療所で受診した推計数を人口10万人あたりに当てはめた比率のことです。

つまり、市場調査における診療圏調査データとして利用できます。

閉業・移転・統合等も上昇中

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一度開業しても、経営が苦しくなったり、高齢化によって、引退を決断する先生もいらっしゃいます。

2021年から2022年の平均は、毎月299件の医療機関が廃止、廃業などに至っております。

つまり、開業している数よりも閉業している数のほうが少ない状況です。

コンビニの開業、廃業の現実

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コンビニのデータは、2020年以降のデータが見つかりませんでしたが、景気低迷による影響や人件費の上昇に伴う影響により、2017年に倒産したコンビニの数は51店舗にも上るといわれていますが最も深刻だったのが、2003年の53件といわれており、50件台に到達したという見方もあります。

2017年までの4年間では、休廃業や解散件数は、4年連続の100件台で推移しています。

つまり、時期は異なりますが、コンビニの数よりもクリニックの数の方が、毎月の統合や移転・閉業の数が多いことが確認できます。

クリニック開業の準備と注意点

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これから新規に開業の手続きを行う際の注意点をご紹介します。

市場調査

  • 交通量
  • 商圏に住む人の人口比率等
  • 最近廃業した診療所の診療科や経営状況等

などの情報で調べられる内容は、できるだけチェックしておきましょう。

人材確保と育成の流れ

あえて受付を置かず、医師自らが診療点数の確認から精算、レセプト業務まで一人でこなしているクリニックもあります。

一方で、パート、アルバイト、派遣社員、正社員、契約社員などを雇用し、業務の分担を行ているクリニックもあります。

しかし、求人を出してもなかなか応募が来ない、入社しても長続きしない(すぐ辞めてしまう)などの悩みを抱えて、診療時間の縮小を余儀なくされるクリニックもあります。

自分自身の仕事内容と人材確保、さらには教育までの流れを構築しましょう。

集客方法も検討する

診療科ごとのお悩みや解決方法もご紹介しています。

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それぞれの診療科ごとに異なります。

ライバルを確認しながら、自社の強みを生かしやすい集客方法を検討しましょう。

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